「支援」と映画

10数年ぶりでしょうか。テレビで『エレファントマン』を観ました。中盤あたり、ドクターに引き取られた後からです。

 

ドクターに見覚えがあったものの、昔はさほど映画が好きということもなく、キャスティングにも興味がありませんでした。ドクター役が若かりし頃のアンソニー・ホプキンス、名女優役がアン・バンクロフトだったとは! そんな驚きも多少胸に抱えつつ・・・

 

 名女優ケンドール夫人が”エレファントマン” メリックを訪れたことが新聞に報じられ、

 メリックに興味を抱いた人々が次々と彼を訪れるようになった。メリックを訪ねる人た

 ちが興味本位でしかないことを感じ、看護師長はトリーブスに対して「サーカスの見世

 物小屋にいるのと変わりない」と訴える。

 

A.ホプキンス演じる外科医トリーブスが自分の行いを省み、苦悩するシーンです。

"Am I a good man? " 

 

看護師長の言葉にハッとさせられたトリーブス。自分はなぜメリックを支援しているのか、自問自答します。有名になりつつある自分。自分の名声のための行為ではないか? 本当に彼のためを思ってのことなのか?

 

「支援」を考えると、いつも辿りつく苦悩に似ています。

自己満足なのではないだろうか? 

偽善なのでは?

本当に相手が望むことなのか?

 

この苦悩があるからこそ、学習者中心の教育、クライエント中心、のファシリテーターで在れるのだと、そう思うのです。

 

メリックは最後までトリーブスを "my friend" と呼んでいます。 ここにメリックのトリーブスに対する想いが詰まっていると感じました。

 

 

支援云々はさておき、映画で久しぶりに心が揺さぶられました。

映画は感性が磨かれるだけでなく、感受性も随分鍛えられるなぁと感じます。

学習者中心の教育ファシリテーターとして在るために、感性・感受性共に豊かにし、学び続けていきたいと思います。

 

少し前にアン・バンクロフトの『奇跡の人』も偶然観る機会があったのですが、それもまた素晴らしかったです。彼女のサリバン先生は本当に素敵です。

なんだか映画談議のようになってしまいました(笑)

 

by ayu