チームコンサルテーション講座 1/2

 先週末の土日に日本体験学習研究所(JIEL)の公開講座「チーム・コンサルテーション」に参加してきました。この講座は土日×2回、計4日で行われる集中講座でまだ前半が終わったところ、後半は今週末の土日に行われます。講座内容は以下のようなものです。


 組織の活性化(組織変革)を測るための1つの方法として、チーム作り(チームビルディング)があげられます。組織はチームの複合体ですが、単位としてのチームを活性化することが、組織全体の活性化につながると考えられます。この講座では、1つのチームを外側から、コンサルタントとして、診断し介入することで、チームを活性化しようとするものです。そして、その過程を通して、チームを診断するスキルとチームに介入するスキルを磨きます。  本講座では、「ラボラトリー方式の体験学習」によって、実際の体験を通して学びます。具体的には、複数のチームをつくり、それぞれが相手チームを診断し介入を試み、そのふりかえりを通して学びを深めていきます。(JIELサイトより)

 

 2チームが作られ互いに互いのチームを診断する、というものですが、相手チームの診断作業を行う中で自分達のチームもチームとして成熟していくことと合わせて体験することができます。

 

 一番のねらいである相手チームへの介入に向けて、そのための診断をするにあたり、データ集めが必要となります。「観る」「聴く」「たずねる」というコミュニケーションに大切な要素を通し、自分たちが直接得たデータを統合しすり合わせ、分析をして診断を下すことになります。

 

 ざっくり簡単に言えば「そのチームの実際の様子を知り、起こっていたこと、観えたことをそのチームにフィードバックする」ということです。こう書いてしまうと「なんだ、それだけなの」と簡単に感じるかもしれません。しかしそう単純な作業ではないのです。大変時間を要します。1対1の関係であれば、自分だけが観たことを相手に返せば(フィードバックすれば)済みますが、チームが2つです。拾う情報の対象が複数人いるというとは、それだけでも最低×人数分の情報は増えますね。でも複数人の人がいるということは単純に×人数の情報だけ済まない、ということなんです。人と人の相互関係、相互作用が情報を人数の何乗にもし、またより複雑にもなります。ホント大変~

 

しかしながら観る側もチーム。これが心強い!

一人で全てを観ることは不可能です。チームの中でみんなが集めたデータを統合していくと「え、そんなこと言ってた?」とか「そんなことが起こってたの!?」と、互いに観えていないところが補えるわけです。こういう作業をくり返して昨日までの2日間を終えました。

 

作業も多く、あっという間に時間が過ぎてしまいました。私たちのグループは相手チームに遅れること10分少々?で終了。その後帰ろうと会場の外に出てからなんやかんやと30分くらい?井戸端ふりかえり(要は立ち話状態でのふりかえりです~)になりました。2日間とも、自分達のことをふり返る時間がほとんどなかったので、この井戸端時間はなんだか心地よくいい時間でした。後半が楽しみです。

 

 

 

ー2日間の体験からー

 

「観る」視点について、「コンテント」と「プロセス」がとても大事だと改めて感じました。よく氷山の絵を描いて水面上に出ている部分(コンテント、見える部分)、水面下にある水面上の何倍何十倍もある氷山の下部(プロセス、隠れている表面的に見えない部分)、として説明をします(されます)。この理解がしっかり出来て、プロセスにも目を向けることの重要性に気づき、さらにはプロセスを観ることができるようになる、そんなことの大切さを実感しました。

 

チームが何かを行っている作業や会話のその背後には、それぞれの人の気持ちや感情など表に表明されていないものがたくさんある、それが人です。もちろん、それはチームだけに限ったことではありません。1対1の関係においても同様のことが言えます。そこに目を向ける(自分の心の目でも観る)ことができるか、というのは本当に重要です。

 

チームや組織という場合には言うまでもなく課題達成大切です。でも、その課題達成が個人プレーの集合ではなく「チームで成される」ことがもっと大切な気がします。

 

by ayu